元保険会社社員の腰掛けブログ

ネット炎上を補償する保険!その肝心の中身は?

   

損害保険ジャパン日本興亜が、インターネット上の書き込みで批判が殺到する「炎上」に備える企業向けの保険の販売を始めました。
ネット炎上を対象とした保険は国内初で、ネット炎上した際には、その対応に罹った費用の9割を補償する内容となっています。

スマートフォンの普及に伴い、簡単にインターネットに接することができるようになり、個人情報を発信する人も多くなりました。SNSなどに情報を投稿する人、その投稿を拡散する人も増えていてトラブルに発展するケースもあります。
飲食店のスタッフの悪ふざけの投稿などで、その企業が店舗閉鎖に追い込まれた事件を耳にしたこともあるのではないでしょうか。

インターネットのリスクを抑えるのはとても難しい!

インターネットは良い評判を広めてくれることもありますが、逆に悪い評判を広められることも多く、そして悪い評判ほど早く拡散するように感じます。
一度インターネット上に投稿されてしまうと、簡単に投稿を削除することもできませんし、間違った情報が広まってしまうことがあるのは怖いことだと思います。

損害保険ジャパン日本興亜が発売したネット炎上に備えた保険は、炎上が起きたり炎上しそうになったりした場合に、
・広告掲載費
・コールセンター設置費
・ネット拡散防止策費
・対応する社員の残業代など
を1,000万円を上限に補償してくれるもので、年間保険料は50万~100万円のようです。

大きな企業になればなるほど炎上のリスクは大きく、被害は大きなものになるでしょう。1,000万円の補償額は決して大きなものではないと感じます。
保険料を増やせば保険金額を増やすことも可能とのことですが、上限がどれくらいの保険金額になるのか気になるところです。

「備えあれば憂いなし」と言うことで、ネット炎上に備えたい企業はあると思いますので、需要はあると感じます。
企業が対策をする必要性はあると思いますが、インターネットを利用する社員1人1人がネチケットを守り、気持ちの良いトラブルのない環境を会社が作っておくこともリスクマネジメントの観点からも大切といえますね。

(以下はニュース情報より)

ネット炎上、対応費補償=国内初の保険―損保ジャパン

 損害保険ジャパン日本興亜は10日、インターネット上の書き込みで批判が殺到する「炎上」に備える企業向け保険の販売を始めたと発表した。ネットで炎上した場合、その対応に掛かった費用の9割を補償する。ネット炎上を対象にする保険は国内初という。

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