元保険会社社員の腰掛けブログ

国民健康保険の療養費詐欺問題について

   

反社会的勢力による国民健康保険の療養費詐欺問題を受け、厚生労働省は柔道整復師やはり・きゅう師らによる施術に公的医療保険を適用する療養費制度について、不正請求対策を強化する検討に入りました。率直に感じる事は、患者として様々な病院や診療所での請求に高いと異論を唱えるものはまずいないだろうと考えます。それは、どのような処置を受けそれがいくらなのか検討もつかないからです。

このように考えた時、療養費の制度自体が不正請求しやすいものになっていると言わざるを得ない様な気がしてなりません。実際問題として肩や腰など症状の出た部分を次々と変えて施術し、マッサージ代わりの利用が疑われるような「部位転がし」と呼ばれる問題も表面化している様です。ただし、これが本当に問題なのかどうかについては疑問が残る部分があると思います。

例えば、高齢になると肩や腰といった箇所に痛みを感じるのはごく自然の流れだと思います。それを治療する為に整骨院などに赴き施術を受ける訳ですが、はたしてこれがマッサージ代わりと疑われる様な根拠はどこにも見当たらないと思います。何故なら患者が痛みを訴えている事に対して施術しているからです。

首をかしげたくなる問題は他にもあり、柔道整復師は厚生労働省が認可する国家資格で、接骨院や整骨院で施術します。骨折や脱臼などの施術は保険の対象になりますが、単なる肩こりや腰痛は対象外で、医療行為はできない様です。整形外科医と柔道整復師の肩こり治療の線引きは何なのか?曖昧すぎるのも不正原因の1つと言えるのではないのでしょうか?

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