元保険会社社員の腰掛けブログ

金融庁が批判する銀行・金融機関の保険販売姿勢

      2016/08/27

金融庁が金融審議会において、金融機関が顧客の利益を最優先にしているかどうかの検証結果を公表しました。
具体的には金融商品の販売や開発、運用現場での問題事例を挙げたのですが、複雑な商品が顧客の理解を十分に得ていない状態で販売されている点等を問題視しています。

金融商品も複雑になってきており、正直言って、非常にわかりにくくなっています。
いくら販売する側が説明をしても、十分な理解を果たしてどれくらいの人ができているのか疑問を感じます。
販売する側はプロですから、当然商品を十分に理解していることが前提ですが、説明を受ける側は素人がほとんどです。
しかも、高齢者になってくるとただでさえ理解力に衰えが生じてきます。
知識や経験を備えている人であれば理解することが簡単かもしれませんが、元々知識がない人が理解するのは並大抵のことではないと思います。
理解するための下地を若い頃から作っておくことが大切なのではないでしょうか。

金融庁が顧客本位という観点で包括的に金融機関の姿勢を検証したのは初めてで、これから実施される「手数料の開示」だけではなく、広範囲での顧客本位体制を求めていることがはっきりしたように思います。
確かに、顧客本位であることは大切です。
そして、金融機関が顧客にわかりやすい説明をするのは当然の義務だとも思います。
しかし、金融機関にだけ問題があるのではなく、説明を受ける側の知識の下地作りにも力を入れて行く必要があるのではないでしょうか。

日本は金銭教育がまだまだ遅れていると思います。
自分から興味を持って調べたり学ぶことも大切だと思いますが、興味を持てる機会を子供のころから作ることも大切なのではないでしょうか。
親や周りの大人が環境を作ってあげることが、正しい知識や理解を育んでいくと思います。

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