てんかんの方の海外旅行保険の選び方
2023/03/10
日本に100万人いると言われている「てんかん」の持病の方。適切な治療により発作を抑えることも可能になり、海外旅行へ行けるようにもなりました。
ただ、てんかんの持病があると、加入できる海外旅行保険や留学保険に制限がかかってしまうのが一般的です。
このページではてんかんの方が加入できる海外旅行保険についてまとめました。参考になれば幸いです。
短期(31日以内)の海外旅行であればネット加入が出来る
海外旅行保険の加入方法は、大きく分けて
・保険代理店から加入する方法
・インターネット加入する方法
の2つがあります。
保険代理店で加入する場合、てんかんの持病があっても個別に加入の可否を審査してもらうことができるので、年齢・保険期間・てんかんの症状程度によっては加入できます(ただし、原則てんかんに関しては補償の対象外)。
ネットで加入する場合は持病があると加入できない保険会社が多いのですが、保険期間31日までであれば、AIG保険会社(旧AIU保険会社)とジェイアイ傷害火災保険であればてんかんの方も加入できます(ジェイアイ傷害火災保険は渡航目的が「観光・商用」の場合のみ可能です)。
保険期間が31日以内でインターネットで加入する場合は、これら2社のどちらかで選択することになりそうです。
AIG保険会社はてんかんに関しても補償対象となりますが、ジェイアイ傷害火災保険はてんかんに関しては補償対象外となるのが2社の違いです。
・AIG保険会社の海外旅行保険
・ジェイアイ傷害火災保険の海外旅行保険「たびほ」
長期滞在(32日以上)になると、保険の加入は厳しい
短期の海外旅行であればネットで海外旅行保険の加入も可能ですが、留学や駐在等で長期間海外に滞在する必要がある場合はどうでしょうか。
ネット加入の場合、保険期間が31日を超えるとAIGでもジェイアイ傷害火災保険でも加入することができません
保険代理店の窓口での加入であれば、短期滞在の場合とおなじく個別審査によって加入できる可能性もありますが、加入できる可能性は低いです。
直接保険会社か保険代理店に問い合わせをして、加入できるか確認してみましょう。
クレジットカード付帯の海外旅行保険を活用するワザ
意外とご存じない方が多いのですが、クレジットカードにも海外旅行保険が付帯しているので、それを活用する方法があります。
年会費が無料のクレジットカードにも海外旅行保険がついているので、海外旅行保険の代金を節約する目的でクレジットカードを作られる人も多くいます。
もし加入できる海外旅行保険が見当たらなかった場合は、こちらの海外旅行保険を利用するのも1つの方法です。
保険期間は3ヶ月までで、一般的な海外旅行保険より補償も少なめですが、クレジットカードを持っていれば持病があっても保険が適用できます。ただし持病は補償対象外です。
クレジットカード付帯の海外旅行保険には、カードを持っているだけで保険が適用されるものもあれば、「旅行代金をクレジットカードで支払う」等の利用条件が定められているものもあるので、必ず確認するようにしましょう。
私のおすすめのクレジットカードは、
■ エポスカード(医療費保障:270万円)
■ 楽天カード(医療費保障:200万円)
になります。
どちらも医療費保障が200万円以上あり、無料のクレジットカード保険の中では最大級の保障を付けてくれています。
「海外療養費制度」も使おう
どうしても加入できる海外旅行保険が見当たらなかった場合、海外での医療費は全額自己負担となります。海外旅行保険に加入できたとしても、持病は対象外なので渡航先でてんかんの発作が起きたときは医療費は全額自己負担です。
そこで知っておきたいのが、健康保険についている「海外療養費制度」です。
海外で負担した医療費のうち、健康保険の自己負担分を差し引いた金額の一部が還付される制度です。還付を受けるまでの手続きが複雑なのが面倒なのですが、海外で医療費を負担された方は是非活用するようにしましょう。
まとめ
以上のように、てんかんの方は海外旅行保険に加入できるかはかなり怪しくなります。海外旅行保険を探して加入するときには、たとえインターネットでの加入であっても、余裕を持って早めに手続きするようにしましょう。
なお海外へ行くと決めたら主治医には必ず相談して万全の準備をしましょう。
服薬中の薬や医師の診断書を忘れずに持って行きましょう。薬の飲み忘れにも注意です。
■参考にしていただきたいサイト
海外渡航のアドバイス | てんかん情報センター