好調が続く損害保険会社の2017年半期予測。
大手損害保険4社の2017年4~9月期の営業成績において、全社とも収入保険料が前年同期比で増収となりました。
主力の自動車保険は堅調という結果です。
若者の自動車保有率が伸びない状況下で自動車保険が堅調と言う結果には驚きを感じます。
しかし、収入保険料の増収は自動車保険のオプションの見直しや年単位ではない短期の自動車保険の販売などから底上げされているのではないかと考えます。
会社毎に見てみますと、損保ジャパン日本興亜は、家庭や企業の火災保険契約件数が伸び、収入保険料は2.3%増の1兆1773億円でした。
損保ジャパン日本興亜は住宅金融支援機構の融資の利用者のみが加入できる住宅金融支援機構特約火災保険・住宅金融支援機構特約地震保険の幹事保険会社となっており、火災保険は得意分野と言えると思います。
また、三井住友海上火災保険では海外進出する日系企業向けの保険が好調で1.2%増の8277億円でした。中小企業の海外PL保険の販売などが後押ししているのではないかと考えます。
三井住友海上火災保険は海外の損害保険会社の買収、日本の海外現地法人によるM&Aリスクを補償する保険の販売開始と海外戦略に力を入れているので、今後は更に海外進出する日系企業向けの保険が伸びる可能性が高いのではないでしょうか。
会社とも強みを更に伸ばしていく展開が予想される
自動車保険に関しては、自動車の自動制御設備などにより事故が減少の傾向もあり、保険料の値下げが発表されています。
保険会社によっては、高齢者の保険料率を細分化する予定で、年齢区分の保険料が安くなる年齢層もあります。
自賠責の保険料も下がり、自動車保険の収入保険料は伸び悩むのではないかと考えます。
損保ジャパン日本興亜の火災保険、三井住友海上火災保険の海外進出する日系企業向けの保険など、各保険会社は得意分野に力を注いでいくことが予想されますね。
大手損保 4社が増収 4~9月期 自動車保険が堅調
大手損害保険4社が5日発表した2017年4~9月期の営業成績速報によると、売上高に当たる収入保険料は全社が前年同期比で増収となった。主力の自動車保険が堅調だった。