損保ジャパン、自動車保険で保険料を多く徴収していた事実が発覚
損害保険ジャパン日本興亜が自動車保険で正規の保険料よりも保険料を過剰に徴収していました。
過剰徴収していた保険料は合計で1,800万円程に上り、該当の契約者は343人で対象者には返金されます。
元契約者84人も過剰に徴収していた可能性があるようです。
自動車保険には、フリート契約とノンフリート契約があります。
フリート契約は契約者自身が「所有・使用する自動車」の台数が10台以上ある場合の契約で、それ以外がノンフリート契約となります。
フリート契約では、割増引率の適用単位が契約者単位となり、総契約台数と保険料、保険金、前年のフリート割増引率によって割増引率が決定します。
一方、ノンフリート契約では、割増引率の適用単位は自動車1台単位となり、前契約の契約期間、ノンフリート等級別料率、事故有係数適用期間、事故件数及び事故内容によって割増引率が決定します。
今回は、保険金支払いシステムへの登録不備で適用される等級に一部誤りがあったため保険料が過剰になってしまいました。
ノンフリート契約へ影響があったわけです。
契約者からの指摘により、調査の結果発覚したのはお粗末だと思います。
自動車保険を契約したり更改したりする場合、契約者はほぼ保険会社から提示された保険料を疑わずに契約するのではないでしょうか。
保険料がおかしいのではないかと疑問を感じた契約者は、アンテナの感度が良かったと思います。
保険の内容や保険料システムを把握していないとなかなか気が付かないのではないでしょうか。
システムの登録不備に気付かなかった保険会社は、チェック機能が働いていなかったことを強く反省しないといけないと思います。
保険料が過剰請求で返金の今回のケースは、契約者への負担が増えることはありません。
しかし、逆のケースで過少請求してしまった場合を考えると、契約者に保険料を追請求しないといけなくなることも考えられます。
そういう事態が起こらないためにも、システムや手続きなどのチェック体制を保険会社は万全を期して臨まないといけないのではないでしょうか。